概要
国際総合文化論専攻は、日本アジア歴史学、日本アジア文学・語学、ヨーロッパ・アメリカ文化学の3つの専門分野で構成され、日本史学、日本語・日本文学、中国語・中国文学、東洋史学、哲学、西洋史学、英語・英米文学、ドイツ語・ドイツ文学、フランス文化の9つの専門科目があります。
本専攻は、日本および世界の諸文化について学際的な視点に立ちつつ、上記の各専門分野に関する専門的な知識と方法を習得して、情報化、グローバル化、価値観の多様化による社会構造の急速な変化に対応できる人材の育成を目指します。そのため、授業では、人文学を総合的に把握するコースワーク科目、専門知識と研究方法を体系的に学ぶリサーチワーク科目群、専門的知識を問題解決に応用するプロジェクト科目、論文について実地に指導を行う論文指導が用意されています。
修士論文または修了研究報告書(社会人学生のみ)の作成を通して、高度に専門的な知識や能力を涵養します。その成果を踏まえて学位―修士(文学)―を授与します。
教育の目標及び方針
1.国際総合文化論専攻(博士前期課程)の教育目標
国際総合文化論専攻は、日本及び世界の思想、言語、文学、歴史についての専門知識を有し、国際的・総合的視野をもって文化交流を担い、日本文化を発信できる人材の養成を教育目標にしている。
2.国際総合文化論専攻の入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
①国際総合文化論専攻の求める人材像
1)日本及び世界の諸文化について基礎的教養を習得しており、それを国際的な視野から専門的な知識へ発展させる意欲を持つ人
2)日本及び世界の諸地域の思想、言語、文学、歴史等について国際的・総合的な視野に立ち、今日の社会と文化の国際化に適切に対応する意欲を持つ人
3)国際交流に寄与する専門的な知識を実践的な問題解決に活かす意欲を持つ人
②入学前に身につけておいて欲しいこと
1)史学・文学・言語学・哲学のうち志望する専門分野に関する学部レベルの基礎的な知識
2)論文作成に必要な批判的読解能力、基本的分析力、及び文章表現能力
3)志望する専門分野に必要な語学(古典語を含む)
③入学者選抜の基本方針
国際文化論専攻で研究を開始するのに十分な人文社会科学の基礎的教養や専門知識を有しているか、より高度な専門研究を行っていくための適性や計画などの有無を総合的に判断するため、次の方法で入学者選抜を行う。
1)一般選抜
学力検査及び面接の結果を総合して選抜する。学業成績証明書等の書類は面接の参考資料とする。
2)社会人特別選抜
学力検査及び面接の結果を総合して選抜する。学業成績証明書等の書類は面接の参考資料とする。なお、特に面接を重視する。
3)外国人留学生特別選抜
(1)学力検査及び面接の結果を総合して選抜する。学業成績証明書等の書類は面接の参考資料とする。なお、特に面接を重視し、日本語能力も審査する。
(2)指定校推薦入試は、面接の結果、成績証明書及び研究報告書などの審査結果を総合して選抜する。
3.国際総合文化論専攻のカリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施方針)
1)学際的視点の涵養を目的とするコースワーク科目(国際総合文化論特論)を必修として設置する。
2)史学・文学・言語学・哲学に関する専門的な知識と方法を体系的に学ぶためのリサーチワーク科目群を設置する。
3)上記の専門的な知識を問題解決に活かす方法を学ぶためのプロジェクト科目(人文プロジェクト演習)を設置する。
4)上記の専門的な知識を個別の問題に即して展開しまとめる技術を習得するための論文指導を必修科目として設置し、修士論文の作成を課す。
5)情報発信のスキルを習得するための外国語論文指導をおこなう科目を設置する。
4.国際総合文化論専攻のディプロマ・ポリシー(学位授与方針)
1)日本および世界の諸文化についての専門的な知識を体系的に習得している。
2)コースワーク科目の履修を通して養われた学際的視点に立って、日本及び世界の諸文化についての専門的な知識をより広い文脈の中に位置づけ、今日の社会と文化の国際化に適切に対応できる能力を備えている。
3)リサーチワーク科目群の履修を通して養われた専門的な知識を体系的にまとめ、国際的な視野から国内外へ発信する能力を備えている。
4)本専攻及び修士論文作成の過程で習得した専門的な知識を現実的な問題の発見及びその解決に活かし、社会に貢献する能力を備えている。
カリキュラム
国際総合文化論専攻(コースワーク科目) | |
授業科目 | 単位 |
国際総合文化論特論 必修 | 2 |
国際総合文化論専攻(リサーチワーク科目) | |||||
授業科目 | 単位 | 授業科目 | 単位 | 授業科目 | 単位 |
論文指導 必修 | 2 | アイルランド・イギリス演劇特論 | 2 | 現代史特論演習 | 2 |
日本政治宗教史特論 | 2 | 英語文学特論 | 2 | ヨーロッパ・アメリカ比較社会史特論演習 | 2 |
日本社会史特論 | 2 | 現代ドイツ文学特論 | 2 | 比較文学特論演習 | 2 |
日本文化史特論 | 2 | 比較都市社会特論 | 2 | 英語構造特論演習 | 2 |
アジア社会史特論 | 2 | ドイツ語圏音楽文化特論 | 2 | イギリス文学特論演習 | 2 |
アジア文化史特論 | 2 | 現代ヨーロッパ・アメリカ文化特論 | 2 | アメリカ文学特論演習 | 2 |
日本古典文学特論 | 2 | 比較音楽文化特論 | 2 | 英語指導法特論演習 | 2 |
日本文化特論 | 2 | 外国語論文指導 | 2 | アイルランド・イギリス演劇特論演習 | 2 |
日本言語文化特論 | 2 | 日本政治宗教史特論演習 | 2 | 英語文学特論演習 | 2 |
日本語学特論 | 2 | 日本社会史特論演習 | 2 | 現代ドイツ文学特論演習 | 2 |
中国文献学特論 | 2 | 日本文化史特論演習 | 2 | 比較都市社会特論演習 | 2 |
中国言語文化特論 | 2 | アジア社会史特論演習 | 2 | ドイツ語圏音楽文化特論演習 | 2 |
中国語学特論 | 2 | アジア文化史特論演習 | 2 | 現代ヨーロッパ・アメリカ文化特論演習 | 2 |
近代思想特論 | 2 | 日本古典文学特論演習 | 2 | 比較音楽文化特論演習 | 2 |
倫理思想特論 | 2 | 日本文化特論演習 | 2 | 人文プロジェクト演習 | 2 |
現代史特論 | 2 | 日本言語文化特論演習 | 2 | 行政・企業体験特論実習 | 1 |
ヨーロッパ・アメリカ比較社会史特論 | 2 | 日本語学特論演習 | 2 | ||
比較文学特論 | 2 | 中国文献学特論演習 | 2 | ||
英語構造特論 | 2 | 中国言語文化特論演習 | 2 | ||
イギリス文学特論 | 2 | 中国語学特論演習 | 2 | ||
アメリカ文学特論 | 2 | 近代思想特論演習 | 2 | ||
英語指導法特論 | 2 | 倫理思想特論演習 | 2 |
授業担当教員一覧
金井静香
丹羽謙治
内山弘
福永善隆
大田由紀夫
中筋健吉
三木夏華
柴田健志
細川道久
藤内哲也
井原慶一郎
末松信子
大和高行
竹内勝徳
スティーブン・コーダ
竹岡健一
中島大輔
梁川英俊
日隈正守
佐藤宏之
亀井森
梅﨑光
大渕貴之
新名隆志
丹羽佐紀
千代田夏夫
梅林郁子
学位・免許情報
学位
所定の単位(30単位以上)を習得し、かつ修士論文の審査ならびに、最終試験に合格した者には「修士(文学)」の学位が授与される。
教員免許
既に、社会・国語・英語の中学校教諭一種免許(中学校教諭1級普通免許状)ないし、公民・地理歴史・国語・英語の高等学校教諭一種免許状(社会・国語・英語の高等学校教諭2級普通免許状)を有している者は、本専攻において所定の単位を修得すれば、中学校教諭専修免許状(国語、社会、英語)、高等学校教諭専修免許状(国語、地理歴史、公民、英語)を授与される所要資格を取得することができる。
進路情報
本専攻は、国語・英語・社会(地歴・公民)の各教科との関連が深いということもあり、教員の道を選ぶ者が多いのが特徴です。その他、学習塾などの教育関連企業や金融(事務)等の民間企業に就職する者もいます。また、さらなるステップアップを目指して、博士後期課程に進学する者もいます。